【広告撮影】スタジオライティングのセットアップ・モデル撮影事例

広告モデル撮影において、光は重要な要素の一つです。

光の使い方によって、モデルの魅力を最大限に引き出し、見る人の心を惹きつけることができます。

広告撮影初心者のカメラマンでも実践できるライティング方法の一つ、「トップライト」について解説します。

広告モデル撮影におけるトップライト撮影は、被写体を立体的に見せ、美しい陰影を表現できます。

この記事では、モデル撮影におけるトップライト撮影の特徴、具体的な設定方法、ライティングテクニックなどを解説します。

 

トップライト撮影事例

 

撮影事例のセットアップ

 

使用機材

  • モノブロックストロボ2台(トップライトとフィルライト)
  • センチュリースタンド
  • 背景紙2.7M幅(白)
  • カポック
  • アンブレラ

使用カメラ・レンズ
使用したカメラは、ミラーレス一眼レフカメラ、レンズは中望遠のズームレンズ(35-150mm)を使用。

ズームレンズを使用することで、全身からアップまで、様々なアングルをテンポよくスムーズに撮影することができます。

 

撮影スタジオ:大阪・本町 LUZZ STUDIO(ラズスタジオ)の黒い部屋にて撮影を行いました。

室内を完全遮光、モノブロックストロボの光のみでのライティングとしました。

トップライトを用いることで、背景への影を抑え、モデルを浮かび上がらせています。

そして、ほんの少しだけ逆光気味にセッティングをすることで、足元までしっかりと浮かび上がるような工夫をしています。

ただし、トップライトだけだと、被写体が暗くなってしまうので、アンブレラをセットしたストロボをフィルライトとしてセッティング。
被写体をより浮かび上げています。

左右に黒カポックを設置し、境界線を浮かびあがらせています。

まんべんなく光を生き渡せることができるので、モデルさんのポージングに自由度を生みつつ、ライティングの位置変更なく様々なアングル・バリエーションでの撮影を可能に。

 

こういった、シンプルな背景での撮影の場合、要点とイメージ、撮るアングルを伝える以外は、モデルさんにおまかせにします。

そうすることで、何気ないモデルの仕草や動作がエッセンスとなって写真の良い要素となります。

一方で、撮影者側としても任せっきりにするのではなく、モデルに意思を伝えることも大切です。

例えば今回の場合、「極端に後ろに下がりすぎたり、前に出すぎてしまうと顔が暗くなってしまう」といった具合にです。

 

2.トップライトの特徴

撮影事例でもご紹介した通り、トップライトとは、モデルの頭上真上から光を当てるライティング方法です。

シンプルなセッティングながら、効果的なライティングセットアップです。

3.トップライトを使用する3つのメリット

トップライトを使用するメリット主に3つあります。

  • 自然な立体感と奥行きを演出できる
  • 影が少なく、被写体を引き立たせる
  • モデルの顔に立体感が生まれ、美しい表情を強調できる

3-1.自然な立体感と奥行きを演出できる

被写体を上から照らすトップライトは、顔や体の影を強調し、立体感を生み出す効果的です。
影の方向を変えることで、奥行き表現も可能です。

トップライトは、太陽の光を再現するライティング方法です。私たちにとって最も自然な光であり、安心感や温かさを感じさせてくれます。そんな太陽の光を再現することで、自然で惹きつけられる写真を生み出すことができます。

3-2.影が少なく、被写体を引き立たせる

トップライトは、顔や身体全体に頭上からまんべんなく光が当たるため、被写体後ろの背景に影が少なく、明るく清潔な印象を与えることができます。

特に、モデルの場合は、肌をきれいに見せる効果があります。

また、暗い影がないことで、モデルの表情や肌も明るく、生き生きと表現することができます。

3-3.モデルの顔や髪の毛に立体感が生まれる

トップライトは、顔の凹凸を強調することで、立体感を生み出し、美しい表情を引き立てます。

特に、髪の毛は光を反射することでツヤが出ますが、トップライトは髪の毛全体に光が当たるため、より均一にツヤを出し、ハッとする美しさを演出することができます。

このように、トップライト撮影は、広告モデル撮影において、様々なメリットをもたらします。

立体感、奥行き、清潔感、表情の美しさ、髪のツヤなど、様々な要素を強調し、見る人の心を惹きつける写真に仕上げることができます。

4.トップライトのセッティング方法

実際にトップライトで撮影を行うには、主に以下の2つの方法があります。

4-1.スタジオでセンチュリースタンドを使用する

センチュリースタンドは、照明器具を取り付けるためのライトスタンドの1種です。
様々な種類の照明器具を取り付けることができ、トップライト撮影にも適しています。

今回の撮影事例も、センチュリースタンドを使用しセッティングしています。

但し、センチュリースタンドを使用し、トップライトのセッティングによるモデル撮影を行う場合、天井高に気を付けなければいけません。特に、全身を撮影する場合は、高さ3.0M以上ないと、照明機材が映りこむのでスタジオ環境も確認する必要があります。

また、センチュリースタンドによるトップライトセッティングは慎重に行う必要があります。

セッティングが不十分な場合、倒れてしまうといった重大な事故につながります。

センチュリースタンドを使用する場合は、正しいセッティングを心掛けます。

4-2.トップライト設備のあるスタジオを使用する

トップライト設備のあるスタジオであれば、照明器具やスタンドを準備する必要がなく、簡単にトップライト撮影を行うことができます。

スタジオによって、トップライト設備の種類や機能が異なります。

事前にスタジオに問い合わせて、設備について確認しておくと良いでしょう。

 

どちらの方法を選ぶべきかは、予算や設備、撮影場所などを考慮して、最適な方法を選択しましょう。

 

まとめ

トップライト撮影は、自然光やストロボライトを使って被写体の真上から光を当てるシンプルな照明方法です。

立体感と奥行きを演出することで、モデルの顔立ちをより魅力的に引き立て、髪にツヤを与え、美しくモデルを引き立たせるので、広告モデル撮影に最適なテクニックです。

シンプルな方法でプロのような写真を撮影できるので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

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